Happy People Live Longer!

土曜日に参加した生産者イベント・めえしばミルク工房チーズナイト@FUSABUSA。千葉県鴨川市・めえしばミルク工房の太田和 誠・景子御夫妻。テイスティングさせて頂いたチーズはフレッシュ系を中心に個性豊かな出来栄えで、FUSABUSAオーナーの小野さんが素材の良さを生かした料理をアレンジしてくれたこともあり、大満足の夜となりました。

どちらかといえば朴訥としたご主人のトークも味わい深いものでしたが、特に興味を引いたのは奥様・景子さんの「免疫力を高めるウシを育てる」というお話。

通常の酪農では、家畜の感染症を予防するのにはやはり抗生剤を多用するのだとか。彼女はそれを「自然な形ではない」と感じたと。獣医さんにお願いして薬剤の使用を減らしたところ、ホメオパシー理論なども導入したもののやはり病気になり死んでしまう牛もでて、大変な時期を過ごしたとのことです。その窮地を打開する鍵となったのが「出来るだけ自然な状態で、慈しみ育てる」ということでした。

めえしば

「普通の牛のお産では母牛は頭を繋がれていて、生まれた我が子に顔を近づけることも出来ないんです。人間が仔牛を引っ張り出してタオルで拭いてあげている状況。ウチでは繋ぐことはせず、母牛になるべく任せるようにしています」

 

 「通常は出産直後に母子分離を行います。でもこれって大変なことですよね?ウチではなるべく自然な形で母子が距離を保てるようになってから徐々に行っています」

 

 「私がお嫁に来たときから牛は飼われていましたが、人間が近寄ると逃げるんです。それって悲しかった。私は、生まれた仔牛には最大限の愛情を注ぎます。そうすると、呼べば寄ってくる牛に育つんです」

 

 「時々牛の大きな背中に乗って、背骨周りをマッサージしてあげるんです。そのまま私が寝てしまうこともあって。気持ちいいんですよ」

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FUSABUSAオーナーの小野さんがインタビュー

 フロマージュブラン

フロマージュブラン

白カビチーズ 白ちゃん
白カビチーズ 白ちゃん

自然な形での酪農が軌道に乗ると、抗生剤を使わなくても病気にならない牛が育ってきたという。当初はご主人とも衝突があったというが、今では理解して下さっているとのこと。

ストレス系の医学論文を読みこなしている方はご存知なことですが、実験動物に与えることができる最大級のストレスの一つが「母子分離」です。引き離された親子は双方が大きなストレスを抱え、それによって腸内環境が激変するという研究もあります。

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黒カビチーズ 黒ちゃん

 

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14ヶ月熟成チーズ

 

牛は反芻動物です。4つの胃を持ち、その中に生息する大量の細菌によって植物(セルロース)から脂肪酸を生成する能力を身につけました。恐らくその細菌叢(フローラ)はストレスの大きな影響を受けるはずです。

牛を慈しみ育てる「めえしばミルク工房」での飼育法は牛のストレスを大きく減らして免疫力を高めることに成功し、良質な乳、あるいはそれを使った美味しいチーズなど、生産に良い影響があったことでしょう。

これはヒトでも全く同じこと。「メンタルヘルスが免疫力を高める」というのは、私が専門医認定を受けている「日本抗加齢医学会」のテーマのひとつ「Happy People Live Longer」とまさに軌をひとつにするものです。

「美味しいチーズが食べたい」と足を運んだイベントで、思わぬ収穫を頂いた気がしています。

(画像はFUSABUSAオーナー・小野さんから一部お借りしました)

 

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